まかないくん解体新書⑨「慢心しないこと、初心に帰ること」

こんにちは!まかないくんです。 「炊き出し器なんてみたことないから、何が違うのか分からない」 という意見にお応えすべく設けました、この企画。 「まかないくん解体新書2018」 栄えある第九回のテーマは「慢心しないこと、初心に帰ること」   これまで、まかないくんのカマドについて様々な視点から考察してまいりました。 その中で、あらゆる箇所にこだわりを持ってきたため、一見すると「日本で一番良い炊き出し器を作っているんじゃないか?」という錯覚に陥ることがあります。 原価を顧みず魔法瓶構造を貫き、底面にこだわりつくして可燃物の床の上でも使用を可能にし、灯油・LPガスバーナーに関してはそれぞれで定期的に燃焼試験を繰り返しております。 しかし、近年日本を取り巻く環境は年々悪化しており、大雨が土石流や浸水被害に達し、全国あらゆるところで地震が起き、いつどこで何が起こるかわからない「想定外の時期」に来ております。 その中において、「これで良い」と考えるのは「慢心だ」とヤマヤでは常々言葉に出しております。 「これまでが良かった」からと言って「これからが良い」とは限らない。 だからこそ製品と災害現場と向かい続けなければならないと常々考えております。 製品と向かい合う。 そのために今行っているのは、炊飯実験と性能向上のための実験です。 「ごはんの炊き方は一通り」という考え方もありますが、世の中にはたくさんのご飯の炊き方があります。今、熱を上げて行っているのは自衛隊さんたちが作るご飯の炊き方の実践です。 何度も炊飯を繰り替えすことで、理屈が身に付き、理論が分かり、それらが分かることで今までよりもワンランク上の炊飯の提案が出来るよう実験を進めております。 当社の炊き出し器の初心は、阪神淡路大震災での2週間後に炊き出しで入った時の「こんなに遅く何しにきた!」という言葉。 その言葉の裏には「早く来てほしかった」「美味しいものを食べたかった」「誰かに助けてほしいと思っていた」という思いがあったように感じます。 その思いに応えるためには、少しでも美味しいご飯が作れるように、食べてもらえるように努力し続けることは大事だと感じています。 これからも、お使いになられるユーザー様はじめ、炊き出しに携わられる方々に何かを提供できるよう努力していきますので、よろしくお願いいたします。 いよいよ次回が「まかないくん解体新書」のラストになります。 最終回もどうぞよろしくお願いいたします。

うどんを500食作ろう!

こんにちは!まかないくんです。 先週は群馬で訓練のお手伝いに行ってまいりました。 最近オススメしている「うどんてぼ」を使った「きつねうどん」を380食提供してまいりました。

まかないくん解体新書⑧「薪炊きの時、検査方法に驚きと冷や汗」

こんにちは!まかないくんです。 「炊き出し器なんてみたことないから、何が違うのか分からない」 という意見にお応えすべく設けました、この企画。 「まかないくん解体新書2018」 栄えある第八回のテーマは「薪炊きの時、検査方法に驚きと冷や汗」 6回・7回と「灯油バーナー」「LPガスバーナー」について説明しました。 そして8回目の今回は、まかないくんの真髄ともいうべき、「薪」について説明します。 まかないくんはこの「薪炊き」に対して、かなりの自信をもっています。 なぜなら、それは以下のような検査方法で試験をしているからです。 「灯油」「LPガス」いずれのバーナーも、「最大火力」が決められています。 唯一決められていないのがこの「薪」です。 「薪」の火力を決めるもの、それは「薪の種類」「接着剤等の有無」「乾燥度合い」この3種類です。 そして、カマドの中に入れる薪の量も限られているので、少量であれば火力は少ないですが、大量であれば火力が必然と高くなります。 その上で行う薪の燃焼実験が以下の画像です。 <薪がはみ出ている写真> 薪を炊くときに、過剰検査は焚口から薪がはみ出るレベルで行います。排気口からは火が漏れ出るほどで、、、ただ、その中で排気の炎が消え、中に入れた薪が陽炎が見えるほどの高温の中でしっかりと炭として燃えているのが見えます。 そのような環境の中で沸騰検査を行い、LPガスバーナーより灯油バーナーより早く炊きあがる薪炊きというものを体感しました。 反面、薪が上下左右前後にかなりの熱量を撒き散らすこと、それによっての弊害はとてつもなくでかいはずなのに、その薪燃焼を上手く抑え込んでいるこのまかないくんの構造は非常によく考えられていると改めて感じます。 以上がまかないくんの「薪」に対するこだわりになります。 いかがでしたでしょうか?

避難所設備システム 受水槽付ポンプの力

給水車が回ってくる。それを受けるポリタンクがあればひとまず安心。 と思っている方が大半ではないでしょうか?意外と水は手元に「ただ」あるだけでは使えません。普段から水道のように使っているのであれば、水道のように使えなければ意味がありません。 そこでヤマヤが避難所に必ず持っていくものとして「受水槽付ポンプ」があります。水を入れて水道にする装置です。 これを使えば流し台でも手洗いでも後片付けでもなんでも使えます。普段慣れない数百人~数千人クラスの調理をするのに、ポリタンクで手を洗うなんていうのは、非現実的すぎるとは思いませんか?

北海道胆振東部地震 新聞掲載

北海道胆振東部地震からヤマヤ部隊が戻ってきて二日目、地元紙で記事が掲載された。炊き出しを一番乗りするという感覚は社長独自の考え方。しかし、その考え方には非常に賛同する。トイレが早く設置されなければいけないというのが世情ではあるが、それと同時並行で炊き出しも実施される必要があると思う。北海道厚真町にも「食材は大量にある」が「大量調理する器材がない」この問題は阪神淡路大震災からずっと課題になっていることだ。商売だから、言っているのではない。避難所には炊き出し器が必要なのだ。 今後も変わらず、この思いは伝え続けていきたい。

北海道胆振東部地震 レポート

本日、ヤマヤ救援部隊が北海道厚真町から戻ってきた。 厚真町役場裏にある福祉センターで一食2000の数量を炊き出ししてきた。 今回は北海道営業の最中だったため、自衛隊より早く現地についた。 現地はさすが北海道、食材は豊富にあったが、大量に炊き出しする機械は存在しなかった。 そこを拠点に2000食。 今まで関わってきた震災の経験を基に、直炊飯による炊き出しを行った。

まかないくん解体新書⑦「LPガスバーナー、設置の時、着火の時」

こんにちは!まかないくんです。 「炊き出し器なんてみたことないから、何が違うのか分からない」 という意見にお応えすべく設けました、この企画。 「まかないくん解体新書2018」 栄えある第七回のテーマは「LPガスバーナー、設置の時、着火の時」   さて、皆さん。 まかないくん解体新書をここまで読み進められた方ならば、カマドについていろいろな知識が身についてきたのではないでしょうか? カマドの歴史を辿っていくと、一番最初は「薪」で使われており、後に「ガス」、最後には「電気」となっており、カマド・・・つまり現代で言うところの「炊飯ジャー」は電気式になっています。 しかし、炊き出しに使われるカマドは「薪」「ガス」が主流でした。 そのため、世にある炊き出し器を見ると、ほとんどがガスのタイプであり、その作りも非常に似通っています。 その中でまかないくんがこだわったのは、「設置の仕方の簡略化」と「ミス着火確認の簡略化」です。 <焚口の欠き込みがわかる絵> まかないくんの焚口(薪やバーナーを入れる口)の形状です。矢印のところにある窪み。 この窪みは実はLPガスバーナーの足が固定できる窪みなのです。 LPガスバーナーの使い方 こうすることで、今までのカマドではなかなか難しいとされてきた「バーナーの炎を鍋の中心に持っていくこと」を誰でも簡単にできるようになりました。 そして、もう一つの特色が「ミス着火確認の簡略化」です。 着火したかどうかを確認するとき、どうしても屈んで覗き込まないといけません。 しかしその体制が非常に苦しい体勢だとの要望から、上からのぞき込むことで着火状態を確認できるように反射鏡をつけてあります。 特に、炊き出し器を使用される方々は若い人とは限らず、年配の方々から「屈んで覗き込む体勢が厳しくて」と言われたのを思い出します。 特にまかないくんもぎっくり腰をはじめ様々な腰の病を持ちはじめてから、その気持ちがよくわかるようになりました。 何気ない使用者さんたちの言葉。 その言葉を受けて反映しての繰り返しでまかないくんは今の形に近づいていきます。    

まかないくん解体新書⑥「灯油バーナーのダンパー調整」

こんにちは!まかないくんです。 「炊き出し器なんてみたことないから、何が違うのか分からない」 という意見にお応えすべく設けました、この企画。 「まかないくん解体新書2018」 栄えある第六回のテーマは「灯油バーナーのダンパー調整」   まかないくんの最大の特色といってもよい「灯油バーナー」について説明ます。 ヤマヤ物産(有)製で発売して3年目から着手、これまで18年をかけて試行錯誤を繰り返しております。 今も2か月に一度は実験による数値の把握を行っていますので、お客様へ出荷されるまかないくんは数値的にも安全な商品になっております。 Hi/Loの二段式燃焼のため、通常であればダンパーの調整が必要です。 HiとLoで出力が100:30の設計になりますが、その出力に応じてダンパーの調整をしなくてよいように製造しています。 ダンパー調整をお客様に委ねることは、大変危険だと当社では考えております。 本来、ダンパーを絞らなければならないところで開いたり、開くべきところで閉じたりすると、一酸化炭素が大量に発生してしまうことになりかねません。 そうなった場合、お客様責任という言い逃れもできるかもしれませんが、ヤマヤとしては安全にお使いいただけるようにダンパー調整を行わずにHiLoをお使いいただけるよう、独自の機構でダンパー調整を行っています。 そのため、スイッチのHiLoを切り替えていただくだけで最適なダンパー調整を行うことができ、誰でも快適にお使いいただける「灯油バーナー」になっています。 ヤマヤの技術の集大成である「灯油バーナー」お使いになられてみませんか?

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