食は北海道
これは何でしょう。メロンです。さすが北海道 食の宝庫! しかし食材提供は簡単に見えても日頃の町の絆がなければ困難なのではと思われました。

 

局長
厚真町商工会の事務局長 金子さんです。局長と言えば新選組の近藤勇を連想しますが、彼はにらみで人を統制しない。人々を想いみんなの幸せのために頑張り続けました。

 

9月8日 お昼の配食 
自衛隊さんが作ったおにぎりと炊き出し隊の味噌汁 ナス・シイタケ・ほうれん草・豆腐・味噌そしてメロンと記録に残っています。

 

おにぎりの配食

~奇跡か偶然か?~
台風・地震と続いた今回の確率は相当低い、支援の我々だってたまたま北海道にいて段ボールベットがあってということから奇跡に近い。奇跡は再び起こらない。支援・対応力を相当高めることが緊急課題だ。

 

次に味噌汁 

~災害に強い町づくり~
長年やってきて今回が一番理想的炊き出し。被災者自ら行う・日頃からイベントが多い・人々の絆が強いなどのベースがあり、商工会の力として食料・物資の調達力があった。近いうちに慰労会を兼ね反省会を開催し次回に備えたい。

 

最後はメロン

~関連死を抑える~
熊本地震では直接死50名に対し4倍の約200名が関連死で亡くなられた。避難所のあり方、特にトイレ・キッチン・ベットが重要視された。災害時環境が変わることからケアの必要性は高い。災害が冬期であれば?この対策も講じておきたい。

 

助っ人登場
外食屋さん登場 ピザーラのピザ。食事はバライティに富んだもの。日頃の食事+アルファー 外部からの食事応援 全国のみんなが被災地を気遣ってくれる。この日、親しい宇和島に居た災害ボランティアがフェリーを乗り継いでやって来た。頼もしい機械系ボランティア。

自衛隊さんの給水車(1)
自衛隊さんが私共の炊き出し場すぐ横に給水車を設置した。タンクの上部マンホールに私達の水道ポンプ吸管を投入し流し台の水がいつでも使えるようにして頂いた。おや奥の方に小さな人影 可愛い被災者がやさしい自衛隊のお兄さんから水を頂いている。

 

自衛隊の給水車(2)
この様子は《緊急報道》北海道東部胆振地震 厚真町現地自衛隊レポート 桜h30/9/8のネット映像後半に詳しい。ライフラインの断絶があって急ぎ欲しいものの順は1に水、2に炊き出しだ。思い出せば熊本益城町総合体育館 大いに水の世話を頂いた。

 

いよいよお風呂の出番
避難所の支援は先ず水そして炊き出し、次はお風呂だ。福祉センター「ゆくり」裏に自衛隊さんが作る浴場 男湯・女湯 奥が建屋 手前が巨大なバルーン型水槽が2基。後日談だがお一人入浴中に亡くなられた。常に安全管理をしているにも関わらず事故は発生する。 

 

自衛隊さんの炊き出し部隊
第7師団災害派遣隊第7後方支援連隊とある。ここでおいしいごはんそしておにぎりを作る。自衛隊さんはご飯専門 炊き出し隊が副食を担当した。彼らのノウハウは貴重だ。以前ご飯の炊き方をお教えいただき今回の25㎏炊飯に役立った。彼らは皆調理士免許をお持ちとか。

 

商工会の炊き出し用具
長方形のコンロに炭をくべて寸胴釜で沸かす。専用の鋳物ガスコンロの用意もある。炭は充電ブロアーで勢いよく火を起こす。これなら串焼きなどのバーベキューにはもってこいだ。

 

頼もしい助っ人 こぶ黒
おいしい牛肉 100Kg積んで彼は来た。ネットで見ると日高の昆布で育てた和牛とある。彼の焼き肉店は飼育からの一貫していているとのこと。

 

こぶ黒の助っ人マン
非常食という考えは何もない状態での最低限を示す。できれば力や勇気が出るような食材が良いに決まっている。一口に100㎏の肉 私ごとだが1㎏を食べたこともあるが50gでも涙が出るようにうれしい、そしてうまい。計算では50gで2000食!被災者の事をよく知っていらっしゃる。

 

豊かな食材
さすが北海道 枝つき枝豆だけで10箱持ち込まれた。確かに1500人分となるとこれだけ必要。いつも食している枝豆を炊き出し器で茹でて一枝ずつ配食する。

 

まかないくん水道ポンプの使い方

水槽への給水方法は幾通りもある。これは10ℓタンクからの給水 投入口のヘリが45度傾斜となっているのでタンクをヘリに合わせ載せれば最後までタンクを持っている必要はない。

 

枝豆を茹でる

調理人は老人ホーム勤務の方。施設が地震で使えないので炊き出しに。常に大量調理をしている人が来ると心強い。

 

ポリタンクへタンク車から給水
ライフラインが止まった場合、在宅避難者への給水が必要、ポリタンクは10ℓ?と思われるが20ℓタンクよりこちらの方が運びやすく人気。

 

自衛隊さんとコラボ
炊き出しも水がなければ始まらない。水は自衛隊さんが清水を遠方から運んでくれる。まさにピストン輸送。このタンク車は5トンほどもあろうか。

 

調理

大きな赤いピーマンのようなものは鬼面唐という。確かに鬼の様に赤いし大きい唐辛子の仲間か?これも調理加工する。マスクをして手袋をして衛生管理もばっちりだ。最終的に炊き出し器で煮るので殺菌しての提供となる。

 

これは調理場を道路側から見る
調理人は15名から最大30名が行う。毎食なので朝は5時から夕は9時までおよぶ。ローテーションをして疲れがたまらない工夫が必要だ。避難所生活ではじっとして不活発病に陥りやすいというが、このように調理作業をすることでも日頃の生活リズムが維持できる。

 

マスコミ

マスコミの取材 新聞社や放送局あり、避難所はごった返す。また調理している人たちも仕事や安否確認などで電話に追われる。

 

働く人々

それぞれ大事な役割 混乱するので交通整理員もいる。多くの役割・善意が集まる。

 

食材の寄付
この町は特別仲が良いのか住民の方々から多くの食材が持ち込まれる。持ち込まれたのはミニトマト。またテーブル上のトウモロコシは台風で倒伏したので急ぎ収穫し届けられた。本来収穫して売れるものは避難所で買い取る方向であれば少しでも助けになる。

 

商工会幹部連中
常に全体を見渡して皆の安全などをみている。各人にはいろんな役割がある。

 

調理は手慣れている

小さな町は一年に5~6回ものイベントを行っている。6月には表町公園で田舎祭りを開催。ジンギスカン・草原焼きなどの調理を行い2万~3万人も集まるという。ネットで検索するとそこは現在仮設住宅地となっている。

 

配食テーブル
たくさんの料理が並べられ、被災者を待つ。有り余るほどの食材が必要なにせ1500人の腹を満たさなければならない。阪神大震災時は食べられないというショックで亡くなられた方もあったと聞いた。

 

商工会がイベントで使う機材
主に焼肉・串焼きなどに使う炭コンロ 手前の大量の包みは炭袋 ブロアーで風を送り込み火力を上げる。また皆さん半そで本州人に寒いが彼らは熱いと!

 

今晩はカレーライス

自衛隊さんが炊いたご飯に、炊き出し班の作った具だくさんのカレーライス。カレーはけっこう喜ばれる。思い出せば熊本地震時にカレーのルーが少なくて被災者にひもじい思いをさせたが今回は有り余るほどの量だ。

 

お盆
今回これがあって助かったがそれでも枚数が足りなくて使用済みを拭いては使い回転数を上げた。熊本ではパンケースにお椀を5つ並べた。配食は決められた場所(食堂)で食べる方法もあろうがそのスペースはなかった。

 

配食直前
カレーは被災者が待たなくても渡せるように作ってテーブルに並べる。量の大小は食べる人が選ぶ。

 

自衛隊さんのご飯食缶
さすが自衛隊さんの食缶は機密が良く段積もできる。私は炊飯方法を今年自衛隊さんから習って今回の災害に間に合った。さすがうまいものだと感心したが、よその訓練でそのことを自衛隊さんに聞いたら「炊飯失敗もあるよ」とのこと。

 

外部からの炊き出し支援
9月8日夕食 カレーを渡してまた外部の炊き出しも頂戴する。焼きフランクフルトの他ナンも、ナンはこんなに早く焼けるものかと感心する。北海道の炊き出し支援は肉類が多い。

 

工夫
しゃもじにラップを巻いたもの、こうすれば多分ご飯がくっつかないのでは?日頃の知恵が使用される。

 

これが9月8日夕食御馳走
カレーにフランクフルト 枝豆にミニトマト それにナンが付く。栄養バランスはばっちり。

 

 

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